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タンタンが中国へ発つ!

ここでタンタンファンへの質問です。
中国語に翻訳された最初の「タンタンの冒険」は何でしょう?


答えは、「黒い島のひみつ」(1981年)でした。


オフィシャル版が発行されるまでに至ったのは2001年のことです。

しかしこれらの翻訳には、タンタンの冒険−英語版がベースとされていました。
何か惹きつけるものが欠けている、と感じた北京大学仏語学の元教授Bing Tong Wang氏はエルジェの描こうとした世界を忠実に翻訳することを決意しました。
“2001年、私は中国人読者のためにベルギーの作家たちの作品集を準備していました。
そこで私は、ベルギー文学の歴史においてエルジェが果たした重要な役割を発見するに至ったのです。”

Bing Tong Wang氏は、24話の冒険の内 「タンタン ソビエトへ」を除く23話の翻訳を手がけました。

これは、オフィシャル版あるいは海賊版ともに翻訳の間違いや誤解を正さなければならず大変な作業となりました。

例えば、「黒い島のひみつ」の初期の中国語版ではタンタンが英国人として描かれていたり、また「タンタン チベットをゆく」のタイトルが「降雪期の不可思議な男」に変えらたりしていたのです。

ブリュッセルの通りの名に刺激されてつけられたようなシルダビアンやアルンバヤンのような架空の国や地域の名称、ハドック船長の罵詈雑言を翻訳するのも又大変な仕事です。

Bing Tong Wangに幸あれ!