最近、"第9芸術"の世界がタンタンに関して狂気じみてきていて、ファンはエルジェのワークを収集することに躍起になっています。
この波に乗るかのごとく、コミックに大きなビジネスチャンスを期する競売会社クリスティーズはタンタンを前面に押し出しています。
エルジェの作品群は3月中旬に競売にかけられ、総取引額は1.5百万ユーロ(およそ2億円)に達すると見積もられています。
これらのワークの内のふたつは、タンタンファンの特別な興味をひくでしょう。
ひとつは、1945年にエルジェによって制作されたディスプレイのコレクションです。
エルジェは「金のはさみのカニ」「青い蓮」そして「タンタンのコンゴ探険」を含むタンタンを超有名人にさせた冒険シリーズの表紙絵を腕に抱え持ったタンタンを描いています。
この絵は、65〜70万ユーロ(およそ95百万円)での取引値で見積もられています。
もうひとつは、エルジェによって製作されたタンタン・ブランケットです。
これはカラーページが追加されている"青い蓮"の白黒版が掲載された新聞が発行された1978年に作られたものです。
取引価格は、35〜40万ユーロ(およそ5千万円)が見込まれています。
そしてファンばかりではなくコレクターをも満足させるセールアイテムがそろっています。
たとえば「紅海のサメ」、1958年に鉛筆で描かれた2枚のラフ画など。
これらは今年の2月初旬にBRAFA(ブリュッセル)で「ふしぎな流れ星」の表紙絵(indian ink で描かれた白黒画)が、2.5百万ユーロ(およそ3億3千万円)という、想像を絶する値で取引された事実を私たちに思い起こさせます。
市場には上限など無いように思えます!
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