MOULINSART SA と EDITIONS CASTERMAN は2015年5月26日付ハーグ裁判所（オランダ）にて下された判決内容に大変驚いています。

当該事件は、MOULINSART SA が、エルジェによって描かれた著作物の一部を無断で複製し、使用した Herge Genootschap association へ訴を提起したものです。

ハーグ裁判所は、「エルジェの著作権は EDITIONS CASTERMAN に譲渡されており、エルジェの遺産相続人及び MOULINSART SA は権利を有してはいない」との判断でこの訴を退けました。

裁判所が、 MOULINSART SA と EDITIONS CASTERMAN のそれぞれが所有する"TINTIN"の権利について混乱している事は明らかです。

エルジェは、 EDITIONS CASTERMAN に、「タンタンの冒険」の出版権（紙類）及び各国言語での出版権を譲渡したのみです。

「タンタンの冒険」本からそれぞれに図面を引用し、活用する権利及びエルジェが描いた他の制作物を含む全ての権利は依然エルジェ自身が所有するものであります。

従って、 EDITIONS CASTERMAN は「タンタンの冒険」の出版権（紙類）を所有しているのみであり、又、 MOULINSART SA は「タンタンの冒険」本からの図面の複製及びそれらの利用、活用、、及び許諾、そしてエルジェが創作した全てのキャラクターを独占的に管理する業務を行っているのです。

MOULINSART SA はオランダ国法に基づき、侵害された権利の救済を求め、さらなる法的手段をとる所存です。